「動物探偵 理子!」

はこんな話


主人公、松戸理子(まつと・りこ)は高校2年生の女の子。しかし、彼女は天才科学者でもあり、動物探偵でもあるのだ!
愛犬アルゴン(シェパード)と共にご近所の動物事件を次々解決していく理子。そんな彼女がある日、内閣官房副長官に呼び出され、特別機密班「Aプロジェクト」への協力を求められる。日本国内における組織的な非合法動物取引の調査と摘発が「Aプロジェクト」の目的であった。こうして、理子たちと「組織」との長い闘いが始まるのだった。


[主な登場人物]

松戸 理子(まつと・りこ)
物語の開始時点では高校2年生。天才科学者と呼ばれる両親を持ち、彼女自身も科学者としての実績を持つ。現在興味を持っている分野は化学と動物行動学。彼女は幼いころから動物好きで、動物に関する知識も豊富である。その彼女のもうひとつの姿が「動物探偵」である。
普段は高校生の理子だが、動物探偵の時は活動性・実用性優先の服装をしている(これは顧客に自分を子供だと思わせないためでもある)。普段は後ろでまとめている髪も、探偵の時にはほどいている。探偵・理子と高校生・理子が同一人物だとほとんどの人が気づかない。

アルゴン
理子の愛犬。ジャーマン・シェパード・ドッグ(オス)。
理子の従順な部下。動物探偵・理子の良き助手である。外見はおっかないが性格はおとなしい。

松戸 理人(まつと・よしと)
早良 美美(さわら・よしみ)

理子の両親。母は仕事の都合上、旧姓を今も使用している。父は物理学者、母は化学者である。
父はエネルギー関係を研究している。しかし、過去の事情で学会等から締め出されており、公的には完全に存在を無視されている。さらに「ナノ・フュージョン」の発明のため、松戸家は国際的なVIPとして監視されている。
母も大学や研究所には所属していないが、優秀な化学者として国際的に知られている。

小倉 文江(おぐら・ふみえ)
隣家の子。理子と同じ高校(同学年)に通う。小さいころからの友達。文系少女。

菅原 官房副長官
官房副長官、つまり日本の官僚の頂点である。同時に「Aプロジェクト」のリーダー。またVIPである松戸氏とその家族の監視も彼の管轄である。

大神 啓一(おおがみ・けいいち)
「Aプロジェクト」の実動部隊を率いる男。「Aプロジェクト」のために、警視庁からスカウトされてきたらしい。

鳥飼 鈴(とりかい・すず)
「Aプロジェクト」の現場リーダー。官房副長官は忙しいので実務面はほぼすべて彼女に任せられている。「Aプロジェクト」のために農林水産省から出向している。非常に優秀な若きエリート。彼女も動物が大好きである。

※その他、登場人物はまだまだいます。

[事項]

Aプロジェクト
国際的な動物の密輸事件から、ある組織の存在が浮かび上がった。しかも、その組織は日本が根拠地になっていると推測された。各国は日本に取り締まりを要請したが、行政がそれをしぶったために、官房副長官が直接指揮をとることになった。これが「Aプロジェクト」である。主に省庁から優秀な人材をスカウトしてきた。その規模、活動内容などは秘密事項となっているため、詳細は不明。

ナノ・フュージョン
簡単に言うと、常温核融合。松戸氏が理論を提唱し、自ら実証炉を作った。放射能は発生せず、極高温極高圧も要らない非常に優れたエネルギー源。研究の核心部分は松戸氏・早良氏自身が公開していないが、この技術の流出、軍事的応用を恐れた安全保障理事国(と日本)は、この研究の存在自体を秘密のものにしている。

この物語は「SF」なのです。宇宙人やモンスターやタイムマシンが登場することはありませんが、この「ナノ・フュージョン」のような「ひょっとしたら可能かもしれない」フィクションはあちこちに出てきます。