今回は久しぶりにキーボード自慢のお話です。まずはTypeMatrix社の「EZ-Reach DVORAK」(EZR-2030)(写真上)。
雑誌などでも時々紹介されているので知っている人は多いかもしれません。この製品はとにかくデザインが独特です。マス目状に整然とキーが並ぶ様子は美しいものです。中央に「backspace」と「enter」が配置されているのも面白い構想です。
そして、私が特に注目したのはDVORAK対応製品も用意されていることでした。しかも英語キーボード。これほど私の好みに合う製品はなかなかお目にかかれるものではありません。ということで購入しました。心配だったのは、私がMacユーザーであることです。使用しているのはMac miniですので、Windows用キーボードにも対応しているはずです。ですが、特殊キーにきちんと対応しているかどうかはあやしいことがあったりします。しかもこのキーボードはPS/2→USB変換アダプターを介しての接続です。こういう場合はうまくいかないこともあるのですよ…。
実際に接続してみると……やはりちょっと問題が発生しました。このキーボードでは、
「Start」キー→「コマンド」キー
「Alt」キー→「Option」キー
となっているはずなのですが、Altキー押しっぱなし状態になってしまうことがあるのです。これは困った。ちょっとがっかりしたのですが、キー配列を変更すれば解決できるのでは、と思いつきました。実は、MacOS Xでは特殊キーの配置を変更できるのです。
「システム環境設定」→「キーボードとマウス」→「キーボード」→「修飾キー」で変更ができます。ここで次のように設定します。「Option」キー→「コマンド」
「コマンド」キー→「Option」つまり、「コマンド」と「Option」を入れ替えるのです。
実際のキーボードでは
「Alt」キー→「コマンド」キー
「Start」キー→「Option」キー
になります。この変更で問題は解決しました。また、キーの使用頻度を考えるとこの設定の方が使いやすいはずです(Altキーは左右にあるため)。
(それでも時々Altキー押しっぱなし状態になるのですが、その時はUSBケーブルを引っこ抜きましょう。またつなげば元に戻ります。)このキーボードを購入してから2ヶ月たった現時点の感想を書いてみましょう。
私はコンパクトなキーボードをずっと使ってきましたので、意外と奥行きがあるように感じます。個々のキーもそこそこ大きいので、全体としても大きく感じてしまいます。それでも幅32cm、縦12cmなのでどちらかといえばコンパクトな部類に入ります。
キーの配置は独特ですが、慣れれば気にもなりません。
スペース・キーよりも手前に矢印キーが来るのがちょっと使いにくいでしょうか。スペース・キーはやはり一番手前のラインに並んでいてほしいです。ちなみに、会社では普通のキーボードも使っていますが(PowerBookG4、もちろんDVORAK配列にしてある)、混乱するということはありません。
もうひとつはロジテックのPlayStation2用USBキーボードです(写真下)。
EZ-Reachを使う前はこちらを使っていました。
小型でコンパクトでなかなか見た目がいいので購入しました。ところが、実物が到着して右下のキーが小さいことに気づきました。QWERTYなら記号キー「,」「.」「/」なので実用上の問題は少ないのでしょうが、DVORAKだと「w」「v」「z」に相当し、ちょっと使いにくいかもしれません。どれもコマンドキーと組み合わせて使う機会が多い文字ですから。それでも実際には使っていくと、慣れてしまって気にはならなくなりましたが。
ファンクション・キー、矢印キーも独立していて、使いやすいキーボードです。日本での取り扱いがほとんどないのが惜しいです。
さて、キートップを見ていただくとわかりますように、このキーボードもDVORAK配置に変更してあります。当初はキートップを外して配置し直すつもりだったのですが、キートップの大きさが異なるものがあるのでシールをはって対応することにしました。シールは市販のインクジェット・プリンタ用の耐水シールを使っています。Illustratorを使って、アルファベット、数字、記号を印刷してキートップにはりつけました。
前にも書きましたが、DVORAKは文字入力に適したキー配置です。キーボードにこだわる人ならぜひ試してほしいと思います。