「東京狸姫冒険奇譚」

はこんな話

ver 1.0=2007年、ver 1.1=2010年(改定中)


[ストーリー]

タヌキの中には人間並みの長寿と変化(へんげ)の能力を備えた一族がいる…。彼らは古くから人間社会にとけこんで生活をしてきた。
主人公はその一族の若き狸姫。大学進学と修業のため東京暮らしを始めた彼女は人間の青年と運命的に出会う。2人の禁断の恋の行方は…?!(でもこれはコメディーなのである。)
そして、大都会・東京都心部に暮らす野生のタヌキたちをおびやかす危機! 狸姫は仲間を救えるのか?!(でもでもやっぱりコメディーなのです。)

※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは関係ありません。ですが、東京都23区内にたくさんの野生のタヌキが生息しているのは事実です。まじめな東京都23区内のタヌキの情報についてはこちらをご覧ください

[主な登場人物]

主人公

刑部茜(ぎょうぶ・あかね)=別名「茜姫」
(変化タヌキ)
18歳。大学生。一族の慣例にしたがい人間社会で修業中。
出身は松山。隠神刑部(いぬかみぎょうぶ)本家の者で、将来の頭領候補とされる。
なお「狸姫」は一般名詞であり、本名ではないのだが動物たちの間ではそう呼ばれることが多い。

青年

(人間)
馬橋大学4年。男。東京23区内のタヌキについて調査研究をしている学生。来年は大学院進学が決定している。

准教授

(人間)
馬橋大学の先生。東京タヌキの研究者。研究室に「東京タヌキ研究室」の看板を掲げている。
マッチョでムキムキ。研究者に見えない外見が悩み。

大家

武蔵銀千代(むさし・ぎんちよ)
(変化タヌキ)
女性。主人公が住むアパートの大家。
東京都(一部埼玉県)のタヌキたちを治める武蔵家の当主。全国的には「武蔵殿(むさしどの)」「武州殿(ぶしゅうどの)」などと(伝統的に)呼ばれるが、関東一円では「銀千代様」の方が通りが良い。それぐらいの有名人。昔は当然「銀千代姫」と呼ばれていた。
アパートは世田谷区にある。アパートの住人は変化タヌキ(と猫又)。

(変化タヌキ)
主人公の親戚の年配の男性。通称「爺」。主人公には「おじさま」と呼ばせている。
主人公のお目付け役として同じアパートに住んでいる。隠神刑部家の東京での代理を務める。江戸家老といったところ。

猫又

上杉千春(うえすぎ・ちはる)
通称「猫又さん」とも。自称20才。
三毛猫(猫又)。普段は人間の格好をしている。セクシーなお姉さん。
何年か前にアパートに転がり込んできた。猫又の発生率はかなり低いので組織化されておらず、化けタヌキの世話になることがほとんど。

タヌキ

ビリーさん(10代目)
普通のタヌキで化けない。アパート周辺をテリトリーにしているタヌキ一家のお父さん。銀千代様と茜姫の忠実な家来。付近のタヌキたちのまとめ役も務める。


※「平成狸合戦ぽんぽこ」に似てるって? あれは間違ったタヌキ観で作られた問題作です。東京都心部にも暮らすタヌキたちの本当の姿を「東京狸姫冒険奇譚」では描きます。